館長挨拶

2020/10/8
渋谷大使

駐チリ日本国大使

渋谷 和久(しぶや かずひさ)
 

 この度、駐チリ日本国特命全権大使として9月23日に着任いたしました渋谷和久(しぶやかずひさ)です。2週間の自主隔離を経て、本日10月8日から大使館での勤務を開始しました。どうぞよろしくお願いいたします。

 チリでは、本年5月以降、新型コロナウイルス感染者の急増が続き、外出規制措置がとられていましたが、7月中旬、各地区の状況に応じて段階的に規制を緩める移行措置(Paso a Paso)が開始され、ここサンティアゴでは、夜間以外の外出は自由、レストランも、屋外営業を再開するなど、徐々に日常生活が戻りつつあります。日本と一緒で、多くの市民がマスクを着用しており、日本発の「三密回避」の考え方はチリにもよく浸透しているように感じています。大使館として、在留邦人の皆様の健康と安全を確保すること、また日系企業が安全に業務遂行を行えるよう支援することが最重要業務であり、大使館職員一同、全力で取り組んで参ります。

 日本とチリの関係は古くまでさかのぼります。1897年(明治30年)の日本チリ修好通商航海条約署名以来、120年以上の長きにわたり、友好関係を保ってきました。チリにとっても、日本はアジア地域で外交関係を樹立した最初の国です。それ以降、チリはアジア太平洋地域への高い関心を有する国として、日本との関係を重視する伝統的な友好国であり、2018年(平成30年)の日チリ首脳会談では両国の関係を戦略的パートナーとして発展させることで合意されています。私も、これまで日チリ関係発展に貢献された多くの先人の方々のご努力に恥じないよう、微力を尽くしてまいります。

 私の前職は、内閣官房TPP等政府対策本部で、7年半にわたりTPPなど通商関係の仕事をしてきました。チリは自由、民主主義、法の支配、人権等の基本的価値を共有する、TPP(環太平洋パートナーシップ)での重要なパートナーであり、環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(TPP11協定)の署名式が、2018年(平成30年)3月、当地サンティアゴで行われたことも懐かしい思い出です。チリは海洋国家として貿易を重視する国です。これまでの私の経験も活かして、日チリの経済関係の発展に向け、努力してまいります。

 チリは、ちょうど日本列島を縦に2つ並べたような細長い国土を持ち、北は砂漠、東はアンデス山脈、南は氷河、そして西は広大な太平洋に囲まれた、日本と同じ「島国」のような特性を持っています。そして日本とチリは、太平洋を挟んだ「隣国」でもあります。災害多発国でもあり、これまで防災面でも日本とは緊密に連携してきました。私はTPP等政府対策本部の前は国土強靭化推進室で仕事をし、これまでも防災行政の経験があることから、この面でも、十分に貢献したいと考えています。

 私はワインを飲むのが好きで、これからチリのワインを味わうのを楽しみにしています。アンデスをはじめとする雄大な景色を見ながら飲むワインの味は格別なことでしょう。

 大使の仕事は、チリを良く知り、日本のことをよく知ってもらうため、多くの人と触れ合うことだと思っています。任期中、できるだけ多くの人とお会いし、多くの土地を訪れたいと思っています。皆さんも、気軽に声をかけてください。どうぞよろしくお願い申し上げます。